2017/11/20
先駆的地域づくり現地調査とは
地域活性化センター主催の、「全国地域リーダー養成塾」(以下リーダー塾)を受講。 リーダー塾では、各ゼミ毎に、全国各地の地域づくりの先駆地を訪問し、地域づくりのキーパーソンなどを通じて地域づくりの問題解決策学ぶ「先駆的地域づくり現地調査」を実施。 私が入っている法政大学図司直也教授のゼミでは、平成29年11月13日(月)から15(水)まで、岡山県と鳥取県での先駆的地域づくり現地調査を行った。 本ブログは、前回に続き3日目。3回シリーズ+α(番外編)で、掲載します。 1日目、2日目、4・5日目(番外編)の視察先は、こちらのブログを見てね ↓ ↓ ↓先駆的地域づくり現地調査(1)岡山県高梁市編 /blog/15559
1日目:岡山県高梁市吹屋地区
先駆的地域づくり現地調査(2)岡山県津山市・西粟倉村編
/blog/155792日目:岡山県西粟倉村 集落エナジー
先駆的地域づくり現地調査(番外編)【美作市・英田上山棚田団】【井原市・大江まちづくり協議会】/blog/15636
4日目:岡山県美作市英田上山棚田団
3日目1ヶ所目:鳥取県智頭町(智頭役場)
11月15日(水)、朝8時に昨日お世話になったあわくら温泉元湯を出発本日は、鳥取県八頭郡智頭町。なんと石破茂地方創生大臣は、同じ郡部で、お隣の八頭町出身。
岡山県西粟倉村が鳥取県との県境にあるので、鳥取県智頭町までは、車で40分ほどで到着。智頭町役場 外観
智頭町は、昭和35年には人口14,390名いた町だが、平成29年10月では、7299名であり、人口減少が若干減っており、移住者が増えている。町のキャッチフレーズ
みどりの風が吹く「疎開」のまち智頭
町のキャッチフレーズをあえて「疎開」という悪いイメージを前面にだしているが、逆に都市住民に対し自然豊かな癒しのある田舎であることをアピールしている。
智頭町疎開保険
智頭町疎開保険は、阪神大震災前に作られたそうだが、震災があったのでプレスリリースを1年据え置きにしたとの苦労話を聞くことが出来た。現在300名の方が加入し、1泊3食7日分の保障があるらしい。
智頭町役場で、研修中の様子
日本1/0むらおこし運動
智頭町は、平成9年度に「日本1/0村おこし運動」を制定した。
閉鎖的・保守的・依存的な旧態依然とした村社会の変革を図り、町の活性化は集落の活性化からとう視点にたって取り組まれたもの。
住民一人ひとりが無(ゼロ)から有(イチ)への一歩を踏み出そうという運動。
行政(町)からは、10年間の支援があり、最初の2年間は50万円、3年目から10年目までは、年25万円の合計300万円が助成される。
事業を行って、
- 「自らの地域は自らの手で」という自治意識に代わわることが出来た
- 集落住民同士の心が通じ合うことが出来た
- 住民自身が汗をかき、その後行政に提言出来るようになった
などなどの住民変化があげられたようだ。
私の住んでいる氷見市でも、おらっちゃ創生支援事業という地域活性化事業の補助金がある。補助金額は、初年度は、30万円、2年目は、20万円、3年目は15万円の合計65万円であり、富山県内でもほぼ同額程度の事業があるなか、智頭町の事業年度も金額もこのように大きなものは、ない。
智頭町百人委員会
さらに智頭町では、住民意識のボトムアップ変化を促すために7つの部会にわかれて地域課題を提言する智頭町百人委員会を設置した。
百人委員会は、1年任期であるが再任が可能。各部会で議論、提案、企画書・予算案の作成を行い、町長等と予算交渉、その後議会審議会で議決し、予算確定となる流れである。
市民からの予算要求が、平成21年度10億であり、予算化されたのが8、800万円。我が市とは、予算額が違いすぎ。翌年の予算額が、4300万円。その後数百万円で落ち着くが、地域住民と行政がともに事業を作っているのには、まだまだ富山県では少ないように感じる。
森のようちえん「まるたんぼう」
百人委員会から産まれた事業の成功例としてあげられるのが、森のようちえん
1950年代にデンマークで生まれた野外保育のスタイルだが、智頭町は、日本でさきがけで、このようちえんが行われた。
日本でも、様々なところで、森のようちえんが開催されているが、行政支援がなく、事業者個人でおこなっている施設も少なくない。富山県でも、行政支援を得られず、幼児のおかあさんたちが中心となって活動をおこなっていると聞いている。また、2年前には、私自身も北海道にある森のようちえん「ひっぱら」を体感してきたが、素晴らしい取組である。詳しくは下記ブログを参考
生きる力を遊んで磨く森のようちえんと障害のある人の道具づくり/blog/12489
智頭町では、この森のようちえんがあるため、移住してきたり、町外から園に通う家族も年々増えていると報告をうけた。
智頭町百人委員会活動展示
智頭町百人委員会 健康部会活動展示
3日目2ヶ所目:鳥取県智頭町(山郷地区振興協議会)
智頭町役場で、地域の概要を説明されたあと、実際に山郷地区振興協議会 を視察した。
山郷地区は、6つの集落から構成されている山間地域で、昭和35年1407人いた住民も平成29年には、567人と減少している。(うち高齢化率42%、2集落では、50%以上)山郷地区振興協議会が入っている旧山郷小学校 平成9年に新校舎を落成したが、平成24年に廃校
校舎の廊下 智頭杉がふんだんに使われている
山郷地区振興協議会の経緯
鳥取自動車道「智頭福原PA」の活用が浮上し、平成20年に山郷地区振興協議会を設立
平成24年に小学校の利活用で、複合型交流施設として活用が決定し、「R373やまさと」と名称する
山郷地区振興協議会会長と地域おこし協力隊からの地域説明の様子
施設貸出
R373では、現在地元住民による3つのテナントが営業し、大阪からメンタルヘルスの企業と、東京から電話コールセンターの企業誘致に成功。コールセンターではスタッフ30名のうち半数が地元町民による。
大阪中央区から移転した 株式会社ルリエ
東京から誘致した株式会社NIC智頭コンタクトセンター 旧音楽室を改装し、セキュリティも万全
施設一時貸出
R373では、空いている教室や体育館を貸し出しをし、利用料収入を活動財源としている。
学生や企業から人気があるとの説明をうけた。
智頭杉を使った、木造体育館 梁の太さに圧巻
山郷地区振興協議会の活動
山郷地区振興協議会では、3つの部会から成り立っている。
- 交流広場部会・・・地区内外の交流促進
- 地産地消部会・・・茶摘み&茶葉加工体験
- 安全な暮らし部会・・・高齢者の居場所づくり
感想・所見
智頭町では、平成9年から始まった「日本1/0村おこし運動」
をかわきりに、様々な住民主体の事業が広がっているように感じた。 全国を回る講師の方々の中で、私の住んでいる北陸は地域活性化が10年遅れていると言われるが、本当にその通りだと思う。 智頭町や、前日までまわった地区では、やはり、ずっと以前から地域活性化の事業行われてきている。今回の観たこと、聞いたことを、これから作成する修了レポートに活かし、富山の地域活性化に繋げてゆきたい。3日目3ヶ所目_番外編:鳥取県(日本きのこセンター)
山郷地区振興協議会を終えたあと、鳥取駅で解散。 ここで、全国地域リーダー塾の先駆的地域づくり現地調査は終わったが、そのまま一般社団法人日本きのこセンターを訪問。
ここには、私と同じ平成27年度採用で、先に退任した地域おこし協力隊メンバーが、就職した先でもあり、センター所長、次長、菌興椎茸共同組合長らと面談し、きのこの事や、今原木椎茸のブランド化について説明をうける。 仏生寺椎茸の生産者であり、富山県きのこ生産者協会 会長の六田さんのことを次長がよく知っていたので、濃い説明をうけることが出来て六田さんに感謝。一財)日本きのこセンター 外観
きのこセンターのほだ場 1年目のほだ木を寝かして育成
石川県のブランド椎茸 『のとてまり』 や 福井県のブランド椎茸『香福茸』、鳥取県のブランド椎茸『鳥取茸王』 全て、 日本きのこセンターの菌興115 という菌種から発生したものを使っているとのこと。 また菌興115は、肉厚大型で「山のあわび」とも呼ばれている。