人間の身勝手!?→高岡市の街中に熊出没!/山が荒れている

     

2021年5月12日早朝、高岡市内で熊の目撃情報が多数あり、高岡高校にいるところを駆除された。

そんなニュースを見て、人間の身勝手な自業自得で仕方ないなと感じるが、

都会に住む人から

「なぜ、街に熊が出るの?

 山が荒れているの?

 教えて欲しい」

と相談を受けた。

ここで書く事は、学者や行政が言わない偏見だと言われるかもしれないが、

学者も行政もこれを認めると何もできなくなるので、根拠も数値化も出さないと思う。

しかし、そんな数値化が出来なくても、

里山に暮らす人々や猟師、動物の生態系に詳しい人などの意見、土木の視点を私独自でまとめたものであり

様々な要素を含んでいる。

 

熊という文字について

熊は、力のある四つ足動物,,,,と書く。つまり熊は、賢くて、能力が高い。

警戒心も強く、鼻も耳も効く。だから、賢い熊は、人と接するのを避けるし、接することで自分が殺させると感じるから、逃げていく。

私自身、熊と共存共栄している大長谷も森に山菜やキノコ採りに出かけているが、熊の痕跡・糞や爪痕を何度も見かけているが、熊に遭遇したことはない。

地域の人も、秋になると庭先の柿の木に熊が食べに来てガサガサ音をたてていても、

「食べに来ているなー」

くらいで、いちいち騒ぎたてはしない。

実際に、大長谷では、熊に襲われた話を聞いたことがない。

大長谷地域では、熊は大事なたんぱく源であり、共存共栄する生き物だからだ。

 

熊猟の今昔

熊と共存共栄している山村では、かつては追い込み猟を行っていた。

熊を追う人(セコ)と、熊を仕留める人(銃で撃つ)。

当然追い込むには、多くの人数が必要であり、集落全体で熊を仕留めていた昔話をよく聞いた。

そんな昔話を語る年配者たちは、冬の猟での肉の分配は公平に行われ、過度な殺生もせずに、熊もウサギも山鳥も人も共存共栄できる範囲が暗黙のルールがあったそうだ。

当然、賢い生き物は生き延びることが出来るが、賢くない生き物は、人の手によって仕留められ、山村集落の冬場のたんぱく源として頂いてきた。

しかし、近年熊の追い込み猟もなくなり、マタギも少なくなり、単に狩猟を楽しむだけのハンターが増えてきたために、熊の生態を知って熊を仕留める猟師は少なくなっている。

そのため、賢くない熊も生き延びる時代になっている。

大長谷で仕留められた熊

 

森が荒れている

山は、かつては、人の手が入った里山(杉やコナラやクヌギ)があり、そこから奥の自然の森が熊の聖域だった。

杉は、家の材料 クヌギやコナラは、炭や椎茸の原木。

しかし、国産の杉の需要がなくなり、外国産の木材での住宅建設、

コナラやクヌギなどの落葉樹で炭焼きを行っていたが、人々の台所の火力が、薪や炭からガスへの燃料変換したこと、

コナラやクヌギなどを15kg前後の原木に切りキノコ栽培を行って原木栽培から、オガクズや外国産の農薬たっぷりの小麦の殻(フスマ)から栽培するわずか3kg程度の菌床栽培への変換

したことから、山の木の手入れをしても厳禁収入がなくなり、山で暮らしていた人々は、山を捨てて街に降りて、森が荒れだしている。

 

春先の締め固まった雪の中での伐採作業

 

餌にありつけられない熊

上記の熊猟の今昔に書いたように、賢くない熊が山で仕留められていたものが、猟師が不在になり、

賢い熊が餌にありつけ、賢くない熊は餌がなく餌を探している途中に河川に落ちて、山に戻ることが出来ず、河川に流れて街に降りてくる。

富山県ダムマップhttp://www.pcpulab.mydns.jp/main/dammap.htm

 

今回も雄の成獣だったのだが、体重が50kg程度

雄の成獣だと80~130kgと言われているから、50kgは、少し瘦せている熊なのかもしれない。

かつては、落葉樹で豊かだった山が、人間の手によって杉に変わり、またカシナガキクイムシによってコナラやミズナラが枯れて

熊の大事なたんぱく源・どんぐりが減少している。

また、コロナ禍の影響で、間引きをせずに根こそぎ取っていく都会住民

そもそもツキノワグマはベジタリアンで春は山菜をむさぼり食う

しかし、間引きも行わず一網打尽に山菜やキノコを取りつくしていく都会人の影響で熊の餌である山菜がなくなる自体にもなっている。

里山で暮らす人々は、山菜は間引きをするようにしか採らないが、間引きという観念がない都会の山菜採りやキノコ採りを行う人種が

熊や獣たちの餌までも乱獲し、次年度も生えないような山を作っていることも要因に挙げられる。

コゴミ

コゴミも間引きをするように採るのが当たり前だが、カッターナイフで全て根こそぎ取る都会住民が増えている

そんな都会住民が入った場所には、年々山菜が途絶えて言っていると山で暮らす地域住民は嘆いている

 

人間の都合によって変えられた河川改修

かつて、大長谷川にもマスが遡上してきたらしい。

しかし、現在はダムや堰堤が出来て、遡上が出来ない。

熊も一度流れされて上流に移行としても遡上出来ない。

今回高岡市の野村付近から目撃情報があったので、庄川を下ってきたことが推測される。

庄川上流で何等かのアクシデントで川に入り、流れて高岡で漂着したのだろう

人の手が入っていない河川は、氾濫したら家屋が水没する

そのための河川改修であるが、人には優しいが、鮭もマスも遡上出来ない河川は、熊にとっても生きづらい川になっていると言える。

 

人災だと考える街での熊出没のまとめ

上記のように、賢くない熊が、人間のわがままによって荒れた森で餌も見つけらず、川に落ちて戻ることも出来ずに、さ迷って街に流れ着いた

そう考えても当たり前の結果であり、人がもたらしたものが熊によって森や河川や里山が荒れているメッセージなのだと感じる。

私自身も、里山で農林業で暮らしていける地域づくりを目指しているが、

里山に来る人々の中には、自分のことしか考えず、地域にお金を落とすことをしない、全部タダでしょと平気で感じている輩も少なくない

そんなわがままな人々が増え、彼ら彼女らがSNSで自分たちの楽しみばかりを追求し、地域貢献や地域にお金を落とすことをしないのには、非常に残念である。

里山の保全を行うには、人の手をいれなければならない。

いつまでもお客様扱いが当たり前で、自分たちが楽しめれば、地域で暮らす人々のことを理解せずに訪れる意識をこの熊騒動の文章を読んで少しでも気付きになって欲しい。

ひみ里山くらぶでは、良識のある都市住民の人々がひみ里山ファンくらぶとなって、里山で暮らす人々農作業や林業のお手伝いを行っています。

このような仕組みが富山県内の各地で行われるような熊を含めた動物も田舎の人も都会の人も魚も樹木も共存共栄できるような未来を築いていけるような一人になりたい。

 

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