2019/01/13
2019年1月11日、グリーンツーリズムとやま主催で、
「地域づくり」研究会 が開催され、参加してきました。
今回の講師は、島根県中山間地域研究センター 主席研究員 有田 昭一郎氏
奥様は、立山町出身
テーマは、『次世代に引き継ぐための中山間地域づくりを考える』
全体の参加者は、35名程度
富山県で農村振興関係に15年も関わると会場に訪れた大半が知人であったことに
我ながら驚き!参加名簿を見ていませんが、薄覚えで下記の通り
- 県庁職員(農村振興課関係)5名程度
- 議員;鹿熊正一県会議員 成田友仁上市町会議員
- 市町村職員 不明
- 地域おこし協力隊;朝日町、立山町
- 観光協会;朝日町
- 帰農塾関係者;朝日町びるだん、山田の案山子、氷見市矢代環境パトロール隊
- 地域づくり活動団体;南砺市利賀村(民宿中の屋)、氷見市NPO法人氷見なごみの会、南砺市田舎楽園、上市町NPOかみいち福祉の里、氷見市脇の谷内里山づくり実行委員会
セミナーの様子
おそらく、あと10名程度の人が参加されていたが、所属団体が分からなかった。
【研究会内容/「持続可能な地域づくり」を学んで】
今回学んだことで、講師を務めた有田氏の所属する島根県中山間地域研究センターは、
地域づくりの手法を準備する団体であり、最終的まで伴走する団体ではないこと。
富山県では、最初から最後まで行政が最初から最後まで伴走を行うのが当たり前のような活動が多く、
地域が自主的に持続可能な地域づくりを行っている地域は少ない。
地域で事務的作業を熟せる人材不足
その原因の1つとして、地域おこし協力隊や集落支援員の採用だと感じる。
地域おこし協力隊(年間400万円)や集落支援員(年間350万円)が支給される。
しかし、今富山県での地域おこし協力隊で、地域に密着し、地域づくり、
特に行政関係の資料を作成できる協力隊は、ゼロ。
また、集落支援員制度で、専門的に配置している集落支援員は、ゼロ(2017年)
富山県内では、区長が兼任し、区長の活動財源になっているケースが多く、地域活性化を疎外している。
ちなみに、島根県では、集落支援員の数は、115名と全国で1番活用されている。
若手や女性の未参画
中山間地域に住む人々の多くは、高齢者であり、自分たちが苦労をしたくないというのが本音。
このままひっそりと余生を過ごし、今更地域が活性化することを望まない。
地区での集会は、基本1家に1人であり、家長が地域の集会に出席すると
どうしても65歳以上の年配のおやじ会合になる。
おやじ会合の会議の悪さは、全てトップダウン。
プラス意見を出し合う場ではなく、自分にいくら入るのか足の引っ張り合いが多い。
ゆえに、若手が地域活性化に参画することが少なく、まして、女性の参画はありえない。
島根県中山間地域センターでは、若手や女性が参画できる仕組みづくりをサポートしてきた。
富山県内においても、行政手動で、地域づくりに関して若手や女性の参画、
形骸化させない組織の運営づくりがカギとなるが、その土壌づくりはまるでなされていない地域が多い。
【中山間地域づくり元年の温度差】
地域おこし協力隊や市町村での地域担当職員の出席率が悪いように感じた。
富山県内では、グリーンツーリズムとやま開催で外部講師を招いた貴重な研究会で、
市町村担当職員が学びに来ることが少ないことを改めて実感。
今回参加された民間活動団体の先輩方の話を聞くと、
市町村職員は、井の中の蛙であり、県の施策を積極的に学んだり、
他地域で活動している団体と連携を取ることや親交を深めることに消極的だということ。
地域おこし協力隊の参加率の悪さは、協力隊自身が富山県で地域活性のために定住する覚悟がある訳でもなく、
近年の協力隊活動は、自分たちの楽しさ・遊びを追及したものであり、
本セミナーを学ぶこと、他地域のおっさんばかりの団体から学ぶ・人脈づくりが重要視されていないことが起因している。
本年は、富山県にとって、中山間地域づくりの条例が制定される記念すべき元年であるにも関わらず、
このように参加人数が少ない、意識が低いことに大いに不安が募る。
その背景には、中国地方の場合、本当に産業が少ないが、富山県の場合は、日本で一番初めに電力が作られ、
軽金属産業が盛んになったこともあり、仕事があることで、中山間地域の衰退が中国地方よりも
顕著に感じていない、自分事として感じていないように感じる。
【懇親会で本音トーク】
今回のセミナー後に行われた懇親会は、地域活性化に取り組んでいる行政民間共に参加して
本音トークは、有意義で面白かった。
懇親会も大盛り上がり
東と西の同級生同士 どちらも地域活動もすごいが、SNSでの情報発信もこの年ですごい!