2021/01/22
警告・未来予想
地域が高齢化に伴い、その地域で森林整備が出来ない地域は、今後ライフラインの寸断が余儀なくされ、暮らしにくくなる。
特に、電気に頼る現代社会において、
- 電柱で各家庭に電気
- 埋設管での上下水道
- 交通のための道路
これらの整備は、今後その地域に人が少なくなると行政自身も費用対効果を考慮すると整備が滞る場合も予測される。
富山県内の中山間地域では、すでに通れなくなっている県道や市道、林道が数多くあるが、人々の需要がないので、通行止めとなっている道路の存在は、ほとんど世間一般の人々には、知られていない。
今回は、森林と電気の警告・未来予測
森林の今昔
かつて(昭和30~40年代)は、杉の木を植林したらお金になるといって、皆が植林を行った。
しかし、実際に杉の木が成長したころには、
家の建築資材は2×4などの外来材、
電柱で利用したボカ杉は、コンクリート柱・・・
時代が変わった。
時代とともに取り残された杉の植林
自分の所有する山を管理する人は減り
多くは、森林組合に委託したり、時には森林組合にも委託せず放置状態。
森の所有者も、子供や孫に引き継がれることなく、
不在者地主の山も多い。
間伐されていない植林地 危機・荒廃を再認識
植林した木は、定期的に間伐や主伐を行わなければ、
密集した状態となり、木自体も細く長く上に生えようとし、
下草が育たなくなり、表面の土砂が流れ、
保水力の低下や将来土砂災害を起こしかねない。
また、冬の雪山で年々増加しているのが、
間伐されない植林地での木の倒壊。
一旦、大雪になれば間伐されていない杉は、
細く長く育っているので雪の重みで、
折れたり倒れたりする。
その1部が道路を寸断し
人々の交通手段が出来なくなったり、
電線を切断して停電になったりする影響を及ぼす。
2018年や2021年の豪雪で、木が成熟しているにも関わらず
適切な間伐が間に合わず、 私たちの生活を脅かしていることを改めて痛感した。
森林(里山)を適切に保全することは、
自然環境の保全
良好な景観の形成
鳥獣と人との境界
といった多面的機能が備わっていることを再認識。
詳しくは、林野庁/森林の有する多面的機能を参照
http://www.rinya.maff.go.jp/j/keikaku/tamenteki/index.html
新たな担い手づくりを行いながら森林整備
そこに暮らす人々の仕事(1次産業)の価値創出 しなければ、
本当に危うい時代が目前まで来ている。
氷見の里山での積雪状況 軽トラックで雪が積もった量を確認
道路脇の植林された杉の木の1本が倒れて、道路を遮断