2020/11/30
第3回 地域おこし協力隊全国サミットが、
平成28(2016)年11月27日 ベルサール東京日本橋で1000人規模の参加者で開催されました 13時~13時30分 オープニングセレモニー オープニングムービー、 開会挨拶(高市早苗総務大臣)、トークセッション ドロンズ石本氏と柴田美咲氏(ボンビーガール出演)
開会挨拶:高市早苗総務大臣
今回の地域おこし協力隊全国サミットは、会場に1000名以上の人々が訪れた。
今回の会場運営で総務省から受注されていたのが某広告代理店A社。しかし、手際不足が多々あった。
開会と特別講演の会場は、地下2階だったが、参加人数に対し、受付スタッフの数が足りず、大混雑。交流会の参加申込も、結局ワークショップが終わり、交流会直前まで参加申込が行われていた。
また、その後協力隊と自治体関係者で行われたワークショップへの会場移動が、同ビルの4階であったのだが、移動手段がエレベーターで、500名の人間が移動することを配慮しないタイムスケジュールで、時間をロスしていた。
エレベーターでの待機時間を緩和させるために、非常階段で地下2階から地上4階まで歩く協力隊もいたが、4階部分で鍵がかかっており、4階まで行ってから、再度地下に戻る協力隊が20~30名程度いた。
私自身も地上2階程度まで来ていたので、若い協力隊に、代表の1名だれか、地下のスタッフに連絡を行い、4階を開けてもらえるよう要請してくださいとお願いし、その後、数分のちに非常階段の扉が開かれた。ここでも広告代理店A社スタッフ側のミス。
メイン会場の様子 この人数が、一度にエレベーターに乗ると・・・ スタッフ側は、事前予測出来なかったのだろうか
13時30分~14時30分 特別講演
特別講演「地域の魅力と地域おこし協力隊」 ㈱日本総合研究所 主席研究員 藻谷浩介氏
藻谷さんの話しは、いつも面白い。
とやま観光未来創造塾でも何度もお話を聞かさせていただいたり、その後の懇親会等でも直接話をさせて頂いている。
真っ向から、行政批判をする。
このくらい有名人になると行政批判をしても許されるが、私たちのような一協力隊が行政批判をすると、叩かれる。建設的な指摘だと思っていても、行政からみたら批判にしか見えないのが、上から目線。
耳を傾けて欲しいと嘆く協力隊の心の叫びが、後で行われたワークショップでも多数聞こえてきた。
藻谷浩介氏
多くは見せられないが、数値での日本の現状
国勢調査から導き出した2010年から2015年の5年間での首都圏で起こっている人口推移。
若い世代が増えず、高齢者だけがどんどん増えている。若い労働人口を学生に例え、65歳以上の人々を卒業生に例えて解りやすく説明。
関東在住の若者を新入生とし、学生卒業後東京に状況してくる労働人口を転校生として例えて説明。そして、働き盛りの学生より、年々増加している卒業生(高齢者)の数の比率で、圧倒的に卒業生である高齢者の数が増えていることを指摘して、東京の人口減少を啓蒙されている。
また空き家率は、11%程度であるが、空き家の数は、全国ダントツの1位。
首都圏一都三県で200万件相当の空き家があるにも関わらず、行政的な施策がなく、今も新たな住宅開発が繰り返し行われている。
また、藻谷さんの数値的な根拠があるにも関わらず、世論や某大学教授は、藻谷さんに対して否定的な発言があるということもおっしゃっていた。
講演の一部抜粋
藻谷さんと記念撮影
新しく藻谷浩介×山田桂一郎 著者で出版された
「観光立国の正体」 (新潮社)
持ってくればよかった・・・残念
14時45分時間が遅れ15時から16時30分
地域おこし協力隊ワークショップ
下地域おこし協力隊と自治体職員が、4つのワークショップに分かれて、意見交換、総務省への提案がなされた。
私自身は、かねてから親交のある多田さんのワークショップに参加。
①こういうサポート体制あったらいいな 進行役 多田朋孔(新潟県十日町市 隊員OB)
②地域での「びっくり&とまどい体験」をどう活かすか 進行役 永井尚子(岩手県二戸市 隊員OG)
③地域での仲間づくり 進行役 野口拓郎(広島県三次市 隊員OB)
④ミスマッチを起こさない募集と選考 小林 和彦(沖縄県国頭村 隊員OB)
多田朋孔と著者の関係については下記blog
全国地域活性化優良事例_奇跡の集落・新潟県十日町市池谷集落視察 /blog/12868
進行役 多田朋孔さん
他の協力隊の活動で、いろいろな悩みが聞けたが、
・自分自身を持っていない人(何をしたらよいか解らず指示待ちで行政批判)
・事業をするにしてもお金がない(行政に資金頼みで自らが出資をしない、または市町村に頼らず自分で県や国に対して助成金申請や交付金申請が出来ない、知らない)
・協力隊とは名ばかりで行政の仕事の補佐(行政職員も協力隊も、制度自体を認識していない)
・地域への溶け込みが出来ていない(若者目線であり、地域がこれまで培ってきた文化や風土、歴史をまったく受け入れていない)
などなど、様々な意見があったが、どれも市町村レベルで解決出来るような問題定義ばかりであり、せっかく総務省へ直接提案出来る提議を意識するには、乏しいものが多かった(個人的な感想)
私自身は、前職で、多くの行政職員を見てきたり、業務を行ってきたので理解出来るが、通常の 協力隊隊員自身が、これまで行政経験が乏しいことが、このような原因を作っているようにも感じる。中には、フリーターや学生で社会経験が乏しかったりする人も一括りで行政というものを取られている人もいるので、もっと行政の仕組みを理解出来るような勉強会をしなければならないように感じた。
私のグループでは、採用時に雇用契約を結んでいない、行政の仕事の補佐ばかりで地域住民との活動をしていない、協力隊制度を勘違いしている
などの意見が出たので、総務省公認の、
「私の自治体 こんなに変!」
として、自慢アピールをしたらどうかと提案した。
今、総務省では、地域おこし協力隊の成功事例ばかりを取り上げているように感じる。
協力隊や受け入れ団体の失敗事例や不満事例などを、もっとオープンに公開することで、
その改善策を提起し、よくしていくとが大事ではないかと話しあった。
総務省公認で、各自が、おかしいと思っていることを自慢して投稿することで、
全国多くの人が見て、それに 投票し 投票の数が多い人ほど
最終的に年間 活動費 が計上される
ような仕組みに仕上げると面白いと思う
投票の数が多い=多くの人々の共感=行政の対応が最もおかしい
→ 行政としても改善が必要に迫られ、地域が良くなる
ワークショップのあと、多田さんと記念撮影