2016/08/15
『ひみ有機の里づくり』実践学習・大地の再生講座 富山有機の杜づくり【7月編】
が、平成28年7月30日に矢野智徳氏(杜の園芸代表)を講師に迎え行われました。講師:矢野智徳氏(杜の園芸)
富山有機の杜づくりでは、年間通して、同じ圃場で土壌の変化を学べる。日本でもここだけの講座。
今回は、午前中だけですが、びっちり矢野氏のお話をメモして、講座に支障のない程度アップします。
グランドカバー
雑草を適度に刈ることで、
- 熱遮断が行われ、植物の環境が良くなる
- 空気が流れ、植物の生長を促す
- 保水量が保たれ、植物が枯死を予防する
土壌の厚みではなく、手の感触で行うこと
と矢野氏は、語る。机上で理解するのではなく、実際の実地研修にて体感するのが大事である。畝間の雑草を適度な長さで刈りこむ矢野氏
土寄せ 土寄せを行うには、鋭利な形状の土寄せをするのではなく、蒲鉾型に土寄せを行う。 蒲鉾形で土寄せを行えば、水や空気の流れが滞ることなく、大地が再生される。 また、土寄せの順序としては、すそ側から仕上げていくと形状が壊されずに良いとのこと。里芋の土寄せを行う矢野氏
点穴
矢野流の土壌改善で、欠かせないのが、点穴。単に縦穴を掘るのだけではない。深すぎず、泥アクを作らないことを意識する。有機物を入れる。深い点穴を掘るのではなく、小さな点穴を圃場に合わせて見立てて作る。見立ての場所や個数、何度も反復作業を行いながら、日々大地と向き合うことで、その圃場圃場にあった適切な土壌改善に繋がってくる。キュウリ畑の畝の水切りの様子
画像では解りにくいが、表面の水の流れをコントロールしている矢野氏
風の草刈り
矢野氏の草刈りは、通常の草刈り異なる。通常の慣行農法で行われている草刈りは、根元部分からの草刈りを行っているが、矢野氏の場合、圃場や畔、道路、水路際、など用途に合わせて草刈りで刈りこむ草の長さが変化する。
草を刈るだけではなく、刈った葉が緑肥となって野菜に栄養を与えたり、雑草を残すことで、雑草の根が硬い土壌を作らず軟らな土壌を生み出す、そんな不耕起方法が行われている。
また、刈りこんだ長さによって、周辺の風が、空気の流れを良くし、そのために雑草の生長が緩やかになり、雑草字体の生態系にも変化を起こす「風の草刈り」を提唱している。
実際に根っこごとの雑草を手にし、草刈りの最適な場所を指導する矢野氏
大地の再生講座、1度だけの経験では、得られないものがたくさんある。特に7月の講座は、6月の梅雨の時期に生えた雑草との付き合いをまじまじと現地体験をふくめて体感できる講座となった。
秋の講座は、収穫した野菜やその野菜の根っこを見ながら、矢野流の植物、土の見立てが語られると思われる。今から楽しみである。
お昼は、お肉を使わないマクロビのランチ
午後からは、圃場を移動し、
大豆やズッキーニの圃場周辺の草刈りを受講生が、実地体験しなが学んだ。
また、翌日は、土合農園で圃場改善工事が行われた。