2016/05/22
氷見の里山の大半は、粘土質
粘土質は、地盤が軟らかく、地滑りを起こしやすい環境でもあるが、
『粘土質の土質のお米は美味しい!』
と昔から言われている。 実際のところ、肥料も大事であるが、砂地で水はけがよい圃場より、水もちがよい粘土質のほうが有為である。 けど、そんな圃場を、田んぼから畑に変えるのは、非常にやっかい!粘土質の圃場の長所・短所
田んぼ |
畑 |
|
水 | 砂地の圃場と比べて、断然水持ちがよい。 | 適度な粘土質なら保水性に優れているが、粘土質が多いと長雨の場合に水が溜まりすぎて根ぐされを起こす。 |
土 | 水田の中で、微粒子となって空隙を埋める。 |
乾いた状態では、団子状態。均一土砂になりづらい。 根菜類は、粘りっこく、成長がいびつになりやすいが、味が深い。 |
圃場改善! しなければ、美味しい野菜が育たない
5月1日のブログ 荒起こしをした時の圃場の詳細は、下記タイトルか画像をクリック↓
矢野智徳氏 大地再生講座で学んで・自ら実践 点穴 明渠
団子状態の土
圃場改善その1 燻炭投入
昨年作ったくん炭を投入。 くん炭には、微細な気孔が多数あり、排水性や通気性に優れている。 土中の微生物が増え、作物を作るのにいい土になる。くん炭散布状況
圃場改善その2 たい肥投入
1年前に搬入した、牛フンたい肥。搬入してすぐには、使わないのは、完熟されていない場合が多く、実完熟の場合、まだ熱があったり、臭いがある。1年放置することで、無臭、の完熟たい肥と化す。スコップで一輪車にたい肥を入れ、運搬する。 作業効率的に、もう少し大きなキャリアカーで効率化を図りたい
圃場改善その3 点穴埋め戻し
水分が溜まり易かった箇所を改善するために前回掘った点穴。そのままでは、畑に支障を来す。前回の矢野智徳氏の大地の再生講座で学んだ点穴の埋め戻し作業を行う。前回掘った点穴 地下水が溜まっている
炭を投入
炭完了
炭の間に枝(有機物)を入れる
埋め戻し
点穴埋め戻し完了 この後、トラクターで走行しても支障はなし 表面に水溜まり・含水の状態もなく、点穴を埋め戻しをしても排水効果がある
圃場改善その4 敷き均し
くん炭とたい肥を均一に敷き均しを行う。敷き均しの様子
敷き均し完了 中心部は、たい肥を使用せず、くん炭だけで比較検討
圃場改善その5 撹拌
くん炭とたい肥を敷き均したのち、トラクターで浅く・回転数を高くして撹拌する。 圃場の改善は、一朝一夕では、ならず。同じような作業を1年1年繰り返し継続して、土中の微生物数を増やし、栄養ある圃場となるよう数年後には改善出来るよう頑張るのみ。トラクターで撹拌中
圃場改善 まとめ
1昨年も同様に、粘土だまが出来る圃場であったことと、稲化の雑草が多く、土中の栄養不足が懸念され、大豆を植え、根粒菌を増やした。 里山で粘性土の耕作放棄地を畑化にするのは、容易ではない。じっくり大地と向き合って、土を耕す。気の長くなる作業であるが、土や草、水が何が足りないのかを教えてくれ、そのヒントに実直に向き合って行動するのみ。隠し事が出来ない、手を抜いたら、その分あとで自分に還ってくる。だから、辛く・楽しく・面白い。