2025/04/01
農業用水
農業用水とは、農業用地に水を供給するために作られた水路のこと。
米づくりでは、水を供給するための灌漑水路と、圃場で温まった水を排水する排水路の2種類がある。
米づくりの手順・水路掃除
米づくりで水は必要不可欠。
水路掃除は、年に1回、秋から冬にたまった枯葉や沈殿した土砂を春先に取り除く。
脇之谷内では、地域にある水路延長2kmほどを、3~4人パートナーが分担して 水路掃除が行われる。
水路は、その地域全体の共有物になる。
脇之谷内では、2つの営農団体と個人農家の単独で米作りを行っている。
水路掃除は、営農団体や個人関係なく働で一斉にとりかかる。
しかし、高齢化によって、水路掃除も年々人が減少。
地域だけで水路掃除を行うには、ぎりぎりの状況である。
水路掃除の様子
土手に土を置いていく
水路掃除
後日土砂が乾いたら、回収した
余談だが、 脇之谷内は、仏生寺川流域で、一番上流側にある集落の1つで、水が綺麗。
綺麗な水だから、ホタルが生息し、6月には、ホタル観賞が出来ます。
【田舎のコミュニケーション】
水路掃除や畔の草刈り、地味な作業であるが、非常に重要な作業。
このような作業に都市部の人がお手伝いをしてくれたら、地域との絆は、深まると思う。
田舎暮らしで信頼を得るには、水路掃除や畔の草刈りのような作業をしながらの会話や終わったあとの一服で
会話などでコミュニケーションをとりながら地域に溶け込んでいくことが大事である。
田舎移住で失敗する外部から田舎に住む住人で、
野菜づくりだけをして水路掃除は関係ないとか、
単に家を借りただけで、外に働きに出かけている人、
田舎で働き隊・地域おこし協力隊・田舎ビジネスなど展開しようとして
水路掃除や河川や田んぼの畔の草刈りに加わっていない人、
せっかくの地域でのコミュニケーションが取れる機会があるのに、
その機会していないのは、残念だ。
是非、自ら率先して参加して欲しい。
里山では年々過疎化・高齢化が深刻になってきており、水
路管理が出来ずに、田んぼを辞めた地域も増えてきている。
田んぼを辞めることで、地域の景観・美観が損なわれるし、
原野と化して、人の里山と自然界の森との聖域もなくなり獣被害が拡大し、
深刻な問題になっている。
富山県でも、あと10年もすれば、過半数以上の中山間地域が消滅しようとしている。
【新たな挑戦】
NOMACHIでは、都市と農村を繋ぐ関係人口づくりを大長谷時代から含めて20年行ってきた。
氷見市に移住して、10年目、ようやく水路掃除で応援したいと思うような都市の人と、
それを受け入れるような地域づくりが出来る関係人口の構築に至った。
私の経験上、関係人口づくりは、一朝一夕で出来るものではない。
また、質の低い関係人口づくりしか行っていなければ、
水路掃除を行うような関係人口づくりの層、ファンは作れない。
都市の人々も、中山間地域の人々も質の高い関係人口を意識して欲しい。