2016/05/08
今回モニタリングツアーに参加したCさんとAさん
日本の各地では、古より受け継がれてきたお祭りが色濃く残っている そして、自分たちの生まれ育ってきた地区で受け継がれた祭りは、 自分たちの地区の祭りが一番だという熱い思いに溢れている。 だから、まったく知らない他の人を受け入れるということには、抵抗があって当たり前。 【自分たちの祭り】 自分たちの祭りに、他人を入れると自分たちの祭りではなくなる、そんな思いがあるからこそ、各地域で、自分たちの祭りを失わないように、踊り手の人数が少なくなっても守り続け、他の人を入れ継続することより、そのまま失われてしまっているのが日本の過疎の祭りの現状の1つである。 実例をあげると全国的に有名になった旧八尾町(富山県)で9月1日から3日まで行われる越中おわら風の盆
も、地域の人たちからは、夜10時までは、観光用のお祭りで、すげ笠で顔を隠し衣装をきちんと揃えた未婚の20代の若者が主役。 深夜になると、ふとしたタイミングで、素顔で浴衣や私服の人々が、三味線と胡弓の音色につられる様に踊りだす。その時は、まさに自分たちのお祭りで、好きな様に唄い、好きな様に踊る。(そのように思われている地域の方からの話) 日本の祭りは、文化・風習・風土、または神事も含まれているので、それを汚すことは、許されない現状がある。 【画期的な改革・地域に根付かない企画】 今回、脇之谷内獅子舞に外国人獅子舞参加について、在所の人から見たら、画期的な改革だったらしい。私個人的には、改革だとは思っておらず、地域の人々が守り残してきたものを壊さず負担のかからない程度に都市農村交流を交らわさせていただいた程度だったが、地域の人たちから喜んでいただき、獅子舞をやってよかった、そんな楽しくなる言葉がたくさん頂けたことが一番嬉しい。獅子舞
しかし、獅子舞は、神事であるから、1つ1つを丁寧に確認して行っていきました。簡単に出来るものではありません。 獅子舞体感ツアーの方法を少し話せば、 獅子舞の練習が開始になる1年前から言葉で地域のニアンスを探りだしていく。 地域に自分という人間を信頼されるようにありのままの自分をさらけだし、かつ地域活動や自分の任された畑の管理をしっかりとする。 隣近所には、挨拶をかかせない、外に観光で出かけた時や知人や親類から頂き物をもらった時には、おすそわけを行う。(おすそわけ、最近の若者や都会の人たちには、まったく無縁の所作になっている!) 獅子舞体感ツアーの前にも、地域のばあちゃん達と一緒になって取り組んだ六次化産業・キムチ作り、地域のお宅を巻き込んだ農家民泊体験、地域の草刈り、カローリングやペタンクなどのレクリエーションに参加 など1年間地域の人たちと一緒になって地域を変えていこうとしたの積み上げがあったからこそ、実行出来た体感ツアーだと思っています。 当初、獅子舞も本物を使わず、段ボール獅子を用意していたが、地域の人たちの計らいで 『他の在所からの友情獅子も、獅子を貸して行われる』の解釈のもと 実際の獅子頭とカヤを使っての獅子舞になった。段ボール獅子
多少の出費をしても、自分たちの誠意を見せることは大事である。今回、段ボール獅子舞で外国人のモニタリングツアーは行われなかったが、夜の余興では、段ボール獅子舞が使われた。
【お金をかける箱物(獅子舞テーマパーク)について】
テーマパークなどの箱物を作れば観光客が集まる!という考え方は、個人的には、否定派です。 なぜなら ①本物じゃないから客が飽きる。獅子舞に限らず各地に地域の伝統芸能のテーマパークぽいところがありますが、ほとんど行政が赤字で運営されており独立採算が取れるような集客出来ていません。ディズニーランドほどのホスピタリティが、従業員にないから飽きるし、楽しめない。 ②獅子舞をテーマパークをした場合、衣装のクリーニングに10万程度のコストがかかります。観光客でこれに見合う体験ツアーの事業化は難しいでしょう。 ③観光客のニーズは、本物の体験だと思います。獅子舞に限らず、都会の人たちにとって、里山の文化に触れることが大事だと思います。
獅子舞は、街中でも行われていますが、街中でも、昔からある1次産業や2次産業の熟練されたお店での営みや地域の文化が富山の強みではないでしょうか。そこを失い、他でやっているテーマパークでは、2番煎じで、本当の富山の宝を失いがちになる恐れがあるからの理由で、個人的にはNGです。ただ、小さな活動では、限界があり、それなりの集客や知名度があがってきた場合に、客からの要望で採算が取れるようになったときには、テーマパークもありなのかもしれません。
それから、富山県民自身、観光業ではない一般県民が、おもてなしになれていません。ですから、観光地化されていない里山に観光客の人たちが訪れる体制が、出来ていない。逆を言えば、観光客を受け入れられるホスピタリティとビジネスセンスをつかめば、富山の里山が大きなテーマパークと化し、他県では真似の出来ないオリジナリティが生まれるでしょう。【行政主体からの脱却】
脇之谷内では、地域の人々に配慮しながら、地域にお金が落ちる仕組みづくりを意識しだしています。獅子舞の他、昨年後半から、農業体験や農家民泊、山菜採り体験など、行ってこなしています。一気に変えるより、1段1段の積み重ねが大事です。
他の地域でも、ちゃんと地域に根付いき、地域の人々を配慮しながら、地域にお金を落とす仕組みを行って欲しいです。
私のような外部から移住してきた者として、
富山では何でも無料でやりすぎ! (自分たちで外貨を獲得する仕組みを意識する。都市部の人たちは、手作りの本物を求めています)
助成金でお金が落ちている時しかやらない!(採算を取れる事業計画を作り、活動しながら何度も練り直す)
行政任せ!にどっぷり浸かりすぎ(企画書は地域で作ろう)
を意識しながら変えていかなければ集客は出来ないし、継続されず駄目だと思います。助成金や補助金は、その団体が独立するための、多くの人たちの税金での支援です。税金で頂いた分を将来納税で返せるくらいの事業計画を民意主体で作るべきだと思います。
富山の豊かな地域資源、使わなければただの物でしかありません。1人1人がさらに出来ることを行動することを切実に臨みます。本ブログ筆者は、氷見の里山の生活を体感する案内を行います。興味ある方、是非ご連絡ください。まずは、都市農村交流、そして2地域定住、移住・定住につなげてみませんか(●^o^●)